うしのあゆみ

牛に育てられた人間が、暮らしの有象無象を記します。

傷んだレタスと本の縁日

朝ごはんを作ろうと意気込んで寝たら、それは無理だよという時間に起きた。髪の毛の後ろの方をばっさりと切ってもらいながらお喋りをして、その後で養源寺で本の縁日を見に行くという予定。1週間前は雨だと言われていた今日は、抜けのよい青空となった。

髪を切る時は毎回楽しみにしていて、というのも、担当の美容師さんからはエグザイルの道を志した人のような髪型を勧められ、それを断るというのを定例にしてるから。

今回は、前回と似たような髪型から、松田翔太よろしく、前下がりのボブみのある髪型にしてくださいのオーダー。毎回シャンプーの後で、いわゆる「エグザイルへの入門いかがですか?」と尋ねられ、今回もご多分にもれず、いつも通りだったなと代金を支払った。

 

最寄りの駅まではパンを買って、それを食べ歩く。

駅前のパン屋さんは惣菜パンがすごく豊富で、コロッケクッペが最高においしい。お腹の持ちがいいから、くるみパンもトレイに乗せて並んでいると、フィッシュバーガーのレタスが黒ずんでいることを指摘し交換させるおばさんがおり、生きていく人のがめつさを感じた。自分で作りたてを要求し、レタスが黒ずんでいるからと、さらに完璧なバーガーを要求する。

そりゃレタスが黒ずんでいたのは、厨房スタッフのミスか何かだろうけども、当該の指摘に纏わられた「当たり前にやっています」感、その場がそのように流れるべきである要求が、当然に通るかのような空気、がめつい姿勢。さっさと店を出て、コロッケパンにがっつく。

 

本の縁日で、たくさんの版元の方とお話しした。ひとりで版元をやられている方もいて、気概がすごかった。本一冊の力をガチで信じている方々ばかりで、くらっと来た。

こういう姿勢を見失っていたよなという感じ。弊社のブースにも顔を出すと、営業の大先輩と編集の大先輩が笑顔だった。読者がすぐ近くにいることって、すごく嬉しいことなのだと、自分でようやく作ったやつを思い浮かべて思った。正誤表作らなくちゃ。その後出会った会社の先輩夫婦に、美味しいコーヒーをご馳走になった。

 

版元さんや本屋さんとお話しして、たくさん本を買った。明日は神保町でのブックフェスに出向くつもりでいて、そのぶんの軍資金はすっかり空になった。しかし、本を買った後のワクワク感たら、本当にそれは気持ちがいい。

 

会社に戻って、日曜日からの出張の準備をする。この前の出張が惨憺たるものとなりながらも、己を見つめ返す旅となったのに対して、今回はどう働くのだろうと思う。何か目標を定めたい。何が待ち受けているのかわからない、ロード・オブ・ザ・岡山で「え?!また!?」となる今回の旅は、西日本での行脚の旅。

今回の旅は、目標が定まった仙台での思考を、より具体的に下ろす旅にしていきたい。何かを始めることへの、具体的な一歩を定めたいなあと、ぼんやり考えている。けれども、それは人に会うことで変化していくのだろうし、今回も、そうやって人に会って、生成変化していくのだろうな。うすらぼんやり、帰りの電車の中で考えていた。